FXとは?通貨ペアを選ぶ基準は?
- 2018.05.16
- FXの基礎
FXとは、異なる通貨のペアを売買することによって、その差益を得ることを目的とした投資の手段のことをいいます。
一定の資金を銀行や証券会社の専用口座に証拠金として入金すると、通常はその資金の何倍もの価値を持つ外貨を貸し出してもらうことができます。
これを使って外貨を購入した場合に、購入時点での為替レートよりも売却した時点でのレートのほうが値上がりしていれば、売買による差額が為替差益となります。
この倍率をレバレッジといい、実際には手数料などの経費を差し引いたものがトレーダー自身の利益となりますが、いずれにしてもレバレッジにより少ない投資で大きな利益を得ることが可能なところがFXのすぐれたポイントです。
また株取引などとは違い、24時間いつでも世界の市場が開いているため、忙しい人でも合間を見つけてトレードすることもできます。FXにおいて売買をする場合、かならず異なる2つの通貨のペアというかたちをとります。
たとえば日本円で米ドルを購入する場合はドル円という通貨ペアを取引することと同じです。
通貨ペアを選ぶポイントですが、できるだけリスクを避けてトレードしたい場合はドル円などの値動きがマイルドなもの、収益性重視の場合はトレンドがはっきりしたユーロドルや値動きが大きいポンド円など、長期保有でスワップポイントと呼ばれる金利調整金を狙う場合は豪ドル円や南アフリカランド円などの金利が高いものが適当です。
外貨取引で為替差益が出た場合の確定申告について
FXのような外貨取引によって年間をトータルして為替差益が発生した場合には、その地域を所管している税務署に対して確定申告をしておくことが必要です。
いわゆるサラリーマンのような給与所得者の場合、会社が給与のなかから所得税などの税金を源泉徴収するため、通常は確定申告をする機会はないはずですが、FXによる為替差益は会社の給与などとは別の雑所得として扱われ、しかも会社側でも把握していないことから、本人が定められた期間内に確定申告をすることになります。
この場合、申告分離課税といって、あくまでもメインとなる給与所得や事業所得とは切り離して損益を計算するしくみです。
税率は所得税と住民税をあわせて一律に20パーセントで、これに復興特別所得税が加算されますので、やはり一般の所得税などの税率とは異なっています。
ただし、該当する年の給与収入が2000万円以下の給与所得者であって、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合に限っては、確定申告をする必要はありません。
この場合であっても、逆に年間を通じてFXによる損失があった場合には、それを3年間にわたって繰り越すことができる繰越控除の制度を使うことができるため、あえて申告をしておいたほうがよいこともあります。