強気という意味の「ロング」
金融業界には一般の人が聞いても意味が分からない用語が数多くあります。
例えばFXや先物では投資に使うお金のことを、証拠金と呼んだり保有している商品のことをポジションと呼びます。
そんな専門用語の中にはロングという言葉がありますが、これは何を意味しているのでしょうか。
まずFXには買いと売りの2つがありますが、買いポジションを建てることをロングと呼びます。
例えばドル円を1ドル100円で買った場合には「1ドル100円でロング」などと使います。他にもトレードにおける会話の中でも「ドル円をロングする」や「ユーロ円をロングした」「ロングエントリー」「1万通貨ロング」などの使い方もされる用語です。
しかし、ロングとは日本語では長いという意味のはずですが、なぜ買いのことをロングと呼ぶのでしょうか。
これには明確な由来があるわけではなく様々な諸説があるようですが、有力なものとしてはロングには強気という意味もあり、株などでは買いポジションを保有することが強気な行動という意味になり、そこから買いはロングと呼ばれるようになったという事です。
ちなみに買いポジションはロングの他に「Buy」や「ブル」などと呼ぶこともありますが、どれも買いを指示していると覚えておきましょう。
買いポジションを「ロング」。売りポジションは?
買いポジションのことをロングと呼ぶことは理解できたかと思いますが、ではFXの取引においては売りポジションからスタートさせることもありますが、売りポジションを建てる事は何と呼ぶのでしょうか見ていきましょう。
買いポジションはロングでしたが、売りポジションはショートと呼びます。
ですので使い方としては「ユーロ円をショートした」や「ドル円をショートする」「ショートエントリー」「1万通貨ショート」など様々な使い方をされます。
では、なぜ売りポジションのことをショートと呼ぶのでしょうか。ロングには強気という意味があるとお伝えしましたが、ショートには不足などの意味がありマイナス的なイメージがある事からショートと呼ばれるようになったと言われています。
また、売りはショートの他に「Sell」や「ベア」などと呼ぶこともありますが、どれも売りを意味すると覚えておきましょう。
ちなみに、このロングやショートという言葉は海外でも同様の意味として使われるようで、実際にインターネットで検索をかけてみると「forex long position」といった言葉を見つけることができます。